タヂマキネマ

沖縄で人間の性-セイ-と性-サガ-を表現しながら古今東西をフラフラ生きてるFTMの人性劇場

アウティングされて自殺した学生さんの件について

昨日は久しぶりにすごく悲しい気持ちになってしまった。

 

ネット上でもニュースになっていたこの件だ。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

 

まず、これとは関係ないが、

僕は以前LGBTの法律相談会に参加したことがある。

 

tajimanimation.hatenablog.com

それはロースクールの学生の授業の一環として行われていたものだった。

 

 

あの後、スタッフをやっていた知り合いから

相談を受けてくれた弁護士さんや学生の感想を聞いたのだが、

 

 

 

「自分達は学校で法律を勉強してるけど

こうやって実際にLGBTの人々が不遇を受けているというのは勉強ではわからない。

だから、こうやって相談を受けて、

そのような差別が実際に起こっているんだなって実感して

すごく有意義な時間になりました。」

(※ニュアンスです)

 

と、非常に興味深い言葉を頂けたようなのだ。

 

 

いやぁー正直僕の件てもしかしたら相談するに値しない内容だったんじゃないか?

 

…なんて思ってたとこあるから、お役に立てて何より。

 

 

それに、ロースクールの人達がこうやってLGBTに興味持ってくれてるのがわかって

どんどんLGBTの権利が守られるような社会になっていくかもしれないし

日本の未来は明るいとも思ったのだ。

 

 

 

そんな矢先のこの事件である。

 

 

 

もちろん多くのロースクールの学生さんや弁護士さんや

僕が法律相談をもちかけて興味持って聞いてくれたように

意識が高い人も多いかと思うが…

 

 

 

正直、失望した。

 

 

 

でもこれで直接男子学生を叩いてしまうと

また新たな犠牲を出してしまう恐れがある。

 

 

だから感情論ではなく、

できるだけ冷静にこの件を分析していきたい。

 

 

というのは、男子学生が犯したようなことと

同じようなことを

自分達は知らず知らずのうちに

してしまっているのでは?とも思える部分があるからだ。

 

 

実際僕も基本はGIDであって

それに関しての知識は高校の時に図書館で借りた本を読んだから

そこそこ持っていたのだけど…

 

アウティングなどのLGBTが使う言葉は

LGBTのことを知り始めてから知ったのである。

 

 

だから、ヘテロでシスジェンダーの人々でも、

もしかしたらそれがどんなに当事者にとって深刻なことが

わからない人もいるのかもわからない。

 

 

しかし、今回はそれがロースクールで起こったというのが問題だ。

 

 

秘密を守らなきゃいけないっていうのは

大抵の人が子供の頃から教えられているだろう基本的なことだし

大学でわざわざ教えられるような内容でもないだろう。

 

さらに、同性愛者が無理だという人々に対してそれを話し

話のネタにされたのは悲しいことだし

ましてやそれを本人が参加するライングループで話すなんて

絶対にあってはならないこと。

 

 

ゲイの学生にとっては軽蔑される恐れもある中

勇気を出して男子学生に思いを告げ、

断られるもこれからも友人として仲良くやっていこうとお互いに納得し

新たな光が見えていたところだろうに、

きっとこの発言で世界がすべて敵ばかりに変わってしまった

暗闇に突き落とされた気分になったと思われる。

 

 

さらにこんな秘密を守らないような人間が弁護士になってしまうとなると、

ツイッターかなにかで相談者のことについて平気でしゃべるような人間がでてきそうだし

実際そんなことが起きて問題になってもおかしくないような

どう考えても非常識だろと思えるような人間がたくさんいて

たびたび炎上したりニュースになったりしているのだ。

 

 

仮にアウティングした学生も困惑して話してしまったというのが本当のことであれば、

学校側にも適切な相談機関がなかったのではないか?とも考えられるし、

それももちろん問題だ。

 

さらにゲイ学生本人がきちんと訴えていたのにもかかわらず

適切な処置をされなかったわけだし、

学校側も訴訟を起こされて当然と思う。

 

 

 

アウティングという行為がされてはいけないこと

 

 

それを今回の件で世間に認知されればいいなと思う。

 

 

ただ、恋愛問題はとても繊細で難しいものである。

 

 

僕もアウティングではないのだが、

とある女性から返事に困るような恋愛の告白をされたことがあり

その人と今後どう接していいかわからなくなり

その人物を恐怖に思うようにもなってしまい

日常生活がままならなくなったこともあり

それを周囲に相談していたこともあった。

 

念のため繰り返すがこれは単に告白の内容について

どう解釈すればいいかわからずしたものであって

アウティングではない。

 

 

でもこれがLGBTが絡んでくるとなると、

単なる恋愛問題と他者の性的指向の問題の線引がわからない人間もいるのかもわからない。

 

 

ただ、少なくとも人を選べよというか同性愛者を差別している人間にしてはいけないだろう。

ヘテロの恋愛問題だったら「◯◯さんに告白されたどうしよう」で済むかもしれないけど

マイノリティの場合、本人の名誉や性的指向にも絡んでくるんだから、

もし誰かに相談するとしても名前は伏せるべきだろう。

 

 

今回の学生の件も性的な関係にはなれないということで

お互いに納得したうえで完結しているのだから、

ゲイ学生がストーカーになっていた可能性も低いと思われるし、

それを本人不在の場所で話のネタにされたり、

グループライン上で言われたことだったら

完全に悪意のある行為に当たるだろう。

 

 

このアウティングが本当に周囲に助けを求めるつもりで

どうすればいいかわからずヤケになってしまっただけなのか

ただ同性愛者を笑うための低次元の理由だったのか

 

個人的にはここが今後の争点で気になるところだ。

 

 

「訴訟は遺族の八つ当たりだ」とか

「それくらいでパニック障害を起こす当事者が弱い」とか

被害者側を非難している人もいるみたいだけど、

 

 

そのような「個人の問題」レベルで片付けてしまったら何も改善されない。

 

 

勇気をもって告白した学生の死を無駄にしないためにも

今回の件を受けて二度と過ちを繰り返さないように考える。

 

そして皆がより生きやすい社会を作っていく。

 

 

それが僕たち残された人間の使命なのだから。

 

 

 

今日は原爆の日

 

原爆の被害者を始め、多くの亡くなった命が僕らにたくさんのことを教えてくれる。

 

過去の悲しい出来事で生きやすい社会は作られ

 

その上で僕らは生かされている。

 

 

 

それを実感できないかぎりは幸せに生きることなんてできない。

 

 

 

恋愛対象が男か女か

果ては国籍や出身地、収入、肌の色…などの問題で

無実の人間を笑うような人間になってしまっては誰かを不幸にするだけ。

 

 

それに気づかないうちは、その人自身も不幸のままだろう。

 

 

 

ゆた